[メイン3]
アッシュズ・トゥアッシュズ :
スタンド
OP 「立ち向かう者」
登場:自由
[メイン3] アッシュズ・トゥアッシュズ : 31+1d10 (31+1D10) > 31+1[1] > 32
[メイン3] シャンクス : 1d10 (1D10) > 7
[メイン3]
アッシュズ・トゥアッシュズ :
「───S市にて、天文学的被害を及ぼすほどの猛吹雪が発生した
原因は、FHによって生成された『遺産』による物という可能性が高い……」
[メイン3]
アッシュズ・トゥアッシュズ :
サングラスに指をかけて、位置を調整しながら
その奥で目を細める。
[メイン3] シャンクス : 「……そりゃまた、大ごとになったな」
[メイン3]
アッシュズ・トゥアッシュズ :
「大至急、立場や役職は問わず
支部長であれど、原因を究明し、明らかにし
本当に『遺産』が原因であれば、これを回収または破壊せよ……」
[メイン3] シャンクス : 「ほぼ総動員か。それだけUGNも必死ということか」
[メイン3]
アッシュズ・トゥアッシュズ :
「逃げ遅れ、取り残された民間人を誘導し避難させる事も視野に入れてるようだ
…………シャンクス、それにまだ顔も見ていないが他のメンバーがいれば、大事も大事ではなくなる、はずだが
人を助ける事に関しては、求められるものも違う。総動員もやむを得ないのだろう」
[メイン3]
アッシュズ・トゥアッシュズ :
電子タバコをつけて、一服する。
煙を口に含み、よく味わうとフーッと吐き出し。
[メイン3] シャンクス : 「……なるほどな」
[メイン3] シャンクス : 「だが、別にやることは変わらん」
[メイン3] シャンクス : 「特におれのようなのはな……」
[メイン3]
アッシュズ・トゥアッシュズ :
「───流石、赤髪のシャンクス
アンタの過去……俄かにも信じがたいというヤツもいるが、俺にはわかる
アンタは「本物」だってコトがな……」
[メイン3]
アッシュズ・トゥアッシュズ :
にいっ、と口角を上げると
電子タバコの灯りを消し、現場付近へと到着する。
[メイン3] シャンクス : 「なるほど、これは……噂通りのようだな」
[メイン3]
アッシュズ・トゥアッシュズ :
「あまりに眩しすぎる……『トンネルを抜けると、そこは雪国だった……』か
ではシャンクス───いざ参ろうか」
[メイン3] シャンクス : 「ああ……早く終わらせて宴でもしよう」
[メイン3]
アッシュズ・トゥアッシュズ :
≪快適室温≫
一定の空間の温度を絶妙に『コントロール』し、その空間にいる者に快適な空間を提供する。
[メイン3]
アッシュズ・トゥアッシュズ :
「ああ……せっかくだ
俺が美味い酒と一緒に、料理でも運んでやろう」
[メイン3]
アッシュズ・トゥアッシュズ :
俺を軸に、空間の温度が『コントロール』され
この猛吹雪の中でも『問題なく』進めるようになった───ということは同時に
『遺産』の起こす災害といえど、いうなれば『ただの吹雪』……この災害が民間人にウイルスの意味で悪影響を及ぼす事はないだろう。
[メイン3]
シャンクス :
「この時期にこの吹雪……」
「割と違和感ないんじゃないか?」
[メイン3]
アッシュズ・トゥアッシュズ :
「いくらS市といえど……現地民で対応できないほどの猛吹雪
これが長期間続くなら……まともに雪掻きもできなければ、ちょろちょろ凍らないように水を出し続けるのも一年以上ともなれば水道代も馬鹿にならんだろうな」
[メイン3] : 積雪の中を難なく進む車の先。普段なら恐らく主観道路として栄えているであろう国道のど真ん中に。
[メイン3] : 突如……人影が現れる。
[メイン3]
アッシュズ・トゥアッシュズ :
「───!! 何だ?」
目を細め、突如現れた人影を凝視する。
[メイン3]
アッシュズ・トゥアッシュズ :
もちろん、しっかりブレーキは踏んで。
この時の為だけにタイヤ交換したんだ、しっかり止まってくれてありがとよ。
[メイン3] : 腰まで伸びた白髪。豪雪にも関わらず、服装は薄手のワンピースの上にカーディガンを一枚羽織っているだけ。
[メイン3] シャンクス : 「む」
[メイン3]
アッシュズ・トゥアッシュズ :
「……シャンクス」
その人影の出で立ちが徐々に明らかになっていき、心配よりもまず───警戒の色を強める。
[メイン3] : その女は、吹雪の中……静かに笑みを浮かべて。
[メイン3] アッシュズ・トゥアッシュズ : 「あれはUGNの関係者にしては……随分と不気味なお出迎えだな」
[メイン3] : ただ、車道上で佇んでいる。
[メイン3]
シャンクス :
「何だ、出たがりか?」
「この吹雪だぞ、別に気付かれずに行くのも不可能じゃあるまい」
[メイン3] : 直後。
[メイン3]
アッシュズ・トゥアッシュズ :
先ほど消したばかりの電子タバコを灯して
再び、吸いたいほどに……俺にだけ、茹だるような熱気が漂う。
[メイン3] : 吹雪の中にも関わらず、『それ』が聞こえた。
[メイン3] : 硬質で、独特な金属音。
[メイン3] : 聞くものが聞けば一発でわかるその音、それは。
[メイン3] シャンクス : 「ふむ……」
[メイン3] : 鯉口が切られる音。
[メイン3] シャンクス : 「アッシュ、下がれ」
[メイン3]
アッシュズ・トゥアッシュズ :
「───ッッッ!!
…………シャンクス、頼んだ」
[メイン3] シャンクス : 「どうやら……顔を見に来ただけではないらしい」
[メイン3] : 吹雪を斬り裂いて、銀閃が迫る。
[メイン3]
アッシュズ・トゥアッシュズ :
「そのようだな…………来るぞッ!!!」
迫る銀閃をたしかにこの目で捉えながらも、……迅いッ……!
[メイン3] シャンクス : 「……」
[メイン3] シャンクス : 剣に手をかけて、カキンと音が鳴る。
[メイン3]
シャンクス :
抜刀しない。
鞘に剣は納められたままだ。
[メイン3] シャンクス : ……いや。
[メイン3] シャンクス : 既に、“納められた後”。
[メイン3] シャンクス : 不可視の斬撃は既に宙を切り払っていた。
[メイン3]
アッシュズ・トゥアッシュズ :
「───……」
見えなかった、いや『見えなかった』と思う事すら今やっとできた。
これが不可視の斬撃……まさかこの目で見ようとはな……
[メイン3] アッシュズ・トゥアッシュズ : ……いや、見えなかったんだがな。
[メイン3] : 音を置き去りにした二つの斬撃は、中空で激しく打ち合い……周囲の豪雪を消し飛ばす。
[メイン3] シャンクス : 「おれに……挨拶?」
[メイン3] : 一面の白の中に、不自然なアスファルトの灰が彩られる。
[メイン3] : その、灰の庭の上に。
[メイン3] : 「御美事」
[メイン3] マスタースラッシュ : ……女は、笑って立っていた。
[メイン3] シャンクス : 「どうやら少しは腕の立つ奴があっちにいるみてェだな……」
[メイン3]
アッシュズ・トゥアッシュズ :
「……随分な挨拶だな、シャンクスでなく俺がそれに答えていたら
そのアスファルトの灰が、俺の血で代わりに染まっていたかもしれんぞ」
[メイン3] マスタースラッシュ : 「フフ、その時はその時ですから」
[メイン3] アッシュズ・トゥアッシュズ : 額に汗を滲ませる───何年振りだろうな、この感覚は…………!
[メイン3] マスタースラッシュ : 嫋やかに微笑みながら、女はいつの間にか、その手に握っている剣の柄を撫でていた。納刀されている一振りの刀。
[メイン3]
シャンクス :
「お嬢さん……おれァ今機嫌が悪ィんだ」
「この大雪騒動で上に流してた要請が先延ばしになっちまった」
[メイン3] シャンクス : 「刀か……嫌いじゃねェなァ」
[メイン3] マスタースラッシュ : 「はい。これしか能がないもので」
[メイン3]
アッシュズ・トゥアッシュズ :
「それほどの剣戟を振るえるほどの君が
それ以外にも能があると答えられたら、こっちも困るさ」
[メイン3] シャンクス : 「ココに来てから炎だの氷だのカラダをグニグニ変えたりだの、カミナリだのなんだのばっかでなァ……おれのシマじゃあ珍しいのがフツウだったんでな」
[メイン3] シャンクス : 「剣使いってのァシンプルでいい、分かりやすいしな」
[メイン3] マスタースラッシュ : 「ふふ、お褒めに預かり光栄です。御二方」
[メイン3] シャンクス : 「アッシュ、行け」
[メイン3]
アッシュズ・トゥアッシュズ :
『御二方』か……俺もしっかり『マーク』されていると……
俺は、シャンクスに背中を押されるように、そういわれると
あの少女にのみ注がれる視線に割り込むように、視線を送り。
[メイン3] アッシュズ・トゥアッシュズ : 「ああ───」
[メイン3] シャンクス : 「おれ以外で正式な指揮権を持ってるのはおまえだけだ」
[メイン3] シャンクス : 「おまえは他のヤツらと早めに合流して動きを纏めろ」
[メイン3]
アッシュズ・トゥアッシュズ :
わか
「了解った───シャンクス
この貸しは、もっと上等な酒を用意しとかなきゃいけないな……」
体勢を整えると、車へと乗りこむ。
[メイン3] シャンクス : 「あァ……そりゃ楽しみだな」
[メイン3] マスタースラッシュ : 「いいですね、酒宴」
[メイン3] マスタースラッシュ : 「私も御相伴に預かりたいところですが」
[メイン3] マスタースラッシュ : 再び、構える。
[メイン3] マスタースラッシュ : 「――まずは、これが一段落ついてからですかね?」
[メイン3] シャンクス : 「ああ、そうだな」
[メイン3]
アッシュズ・トゥアッシュズ :
───一段落ついたら、どちらかがどちらかを地の染みにしちまって、結局一人欠席者が出るだろうな
と、車内で呟きながら……発進する。
[メイン3] マスタースラッシュ : 車を追うことはせず、ただシャンクスと対峙して女は佇み。
[メイン3] マスタースラッシュ : 「嬉しいです、これほどの腕前の方とは中々出会えません」
[メイン3] マスタースラッシュ : 柔らかく、微笑んだ。
[メイン3]
シャンクス :
中々の腕だな……
多分こっちの世界じゃ上澄みの方なんだろう
あっちで換算するなら……
[メイン3] シャンクス : 「……お前も強いな」
[メイン3] マスタースラッシュ : 「ありがとうございます」
[メイン3] マスタースラッシュ : 「そうなれるように、研鑽を続けている身ですので」
[メイン3] シャンクス : 「“何者”だ?」
[メイン3] シャンクス : おれの予想だとこんな塩梅
[メイン3]
シャンクス :
見聞色で探った奴らを纏めて
セルリーダー格 白髪の男 目の前のコイツ
上の方のエージェント エリカ
ほぼ素人 薄ピンク ローブ
[メイン3] シャンクス : ちょっとアッシュには荷が重い
[メイン3]
シャンクス :
とっとと片付けるかスルーして合流しに行きたいもんだが……
このレベルの奴を野放しにするのもな
[メイン3] シャンクス : 「……是非聞かせてほしいものだ」
[メイン3] マスタースラッシュ : にこりと、女は嬉しそうに笑い。
[メイン3] マスタースラッシュ : 「上州上泉新陰流師範代」
[メイン3] マスタースラッシュ : 「上泉小太郎」
[メイン3] マスタースラッシュ : そう、名乗りを上げた。恐らく、UGNのデータベースにも名前がある……とあるFHエージェントの名を。
[メイン3] シャンクス : 「え」
[メイン3] マスタースラッシュ : 「よろしければ、アナタの御名前も頂戴してよろしいでしょうか?」
[メイン3] マスタースラッシュ : 「強い方は好きです」
[メイン3] シャンクス : 「え……シャンクス……赤髪のシャンクス……」
[メイン3] マスタースラッシュ : 「ほう」
[メイン3] マスタースラッシュ : 頬を赤らめて、女は呆けるように呟く。
[メイン3] マスタースラッシュ : 「あのシャンクス様ですか」
[メイン3] シャンクス : 知られてる……か
[メイン3] マスタースラッシュ : 「お噂はかねがね……まさか、ここでお会いできるとは」
[メイン3] マスタースラッシュ : 「天に感謝しなければなりませんね」
[メイン3] シャンクス : 「……そのようだな」
[メイン3] マスタースラッシュ : 「隻腕の剣豪……その片腕を惜しむ方もいらっしゃると聞きますが、私はそうは思いません」
[メイン3] マスタースラッシュ : ゆっくりと、手が柄へと延びていく。
[メイン3] マスタースラッシュ : 「削ぎ落してこそ……至る境地もある」
[メイン3] シャンクス : 「削ぎ落とす?」
[メイン3] シャンクス : 「違うな……この腕は」
[メイン3] シャンクス : 「“新しい時代に賭けてきた”んだ……」
[メイン3] マスタースラッシュ : 「ふふ、それでも尚、翳らぬ武威」
[メイン3] マスタースラッシュ : 「是非、一手お手合わせを」
[メイン3] シャンクス : 「いいだろう」
[メイン3]
シャンクス :
聞いたのは名前ではなくどれほどの位置だったかなのだが……まあそれはいい
予想と同じ程度の塩梅であれば勝てない相手ではない
[メイン3] シャンクス : アイツらが心配だ、とっとと片付ければいい
[メイン3] シャンクス : 刀を握り、地面を踏み締める
[メイン3] マスタースラッシュ : 呼応するように、身を屈め、柄を握りしめ。
[メイン3] マスタースラッシュ : 「参ります」
[メイン3] マスタースラッシュ : 消える。
[メイン3] シャンクス : 瞬間的加速術、政府の“剃”に近いな
[メイン3] シャンクス : だがおれに……
[メイン3] シャンクス : その類が通用すると思われるようじゃ、みくびられたな
[メイン3] マスタースラッシュ : 空を斬り裂き、剣閃が舞う。
[メイン3] マスタースラッシュ : 銀の一閃が、須臾の間すら惜しんでシャンクスに迫る。
[メイン3] シャンクス : 神速。
[メイン3] シャンクス : いつの間にか添えられた刃がその閃光を受け止める。
[メイン3] マスタースラッシュ : 「ふふ」
[メイン3] マスタースラッシュ : 笑みが更に深くなり、続けて切り返しの刃が袈裟に放たれる。剣の間合いでは、刹那の間が無限にまで延長される。
[メイン3] マスタースラッシュ : 一秒にも満たない攻防、だが剣の道に身を窶したものにとっては、一秒は長すぎる。
[メイン3]
シャンクス :
剣速も剣圧も大したものだ。
この歳の少女がこれと言うのだから将来が楽しみだ。
[メイン3] シャンクス : 火花を散らして、思案する
[メイン3] シャンクス : だが足りない
[メイン3] シャンクス : あの“鷹の目”と比べれば
[メイン3] シャンクス : 剣速も、剣圧も、型も構えも……そう大したものでもない!!
[メイン3] シャンクス : 一撃、一閃を弾く
[メイン3] シャンクス : ……最も……今のおれが鷹の目と戦えるかってェと微妙だけどなァ……
[メイン3] マスタースラッシュ : 「おやおや」
[メイン3] マスタースラッシュ : 目が、細まり。
[メイン3] マスタースラッシュ : 「立ち合いの最中に、別の方を想ってらっしゃいませんか?」
[メイン3] マスタースラッシュ : 「それは少し」
[メイン3] マスタースラッシュ :
[メイン3] マスタースラッシュ : 「妬けてしまいますね」
[メイン3] マスタースラッシュ :
[メイン3] マスタースラッシュ : 深い笑みと共に。
[メイン3] マスタースラッシュ : 刀が振り抜かれる。
[メイン3] マスタースラッシュ : 銀の剣閃が……黒く染まり。
[メイン3] マスタースラッシュ : 剣の切っ先から光すら消える。
[メイン3] マスタースラッシュ : その一刀は。
[メイン3] マスタースラッシュ :
[メイン3] マスタースラッシュ : 空間ごと、シャンクスを斬り裂かんと牙を剥いた。
[メイン3] マスタースラッシュ :
[メイン3] シャンクス : 「!」
[メイン3] シャンクス : 咄嗟に逆手に持ち替えて、その一撃を受ける
[メイン3]
シャンクス :
武装色の硬化……
いや、それに近い
そのものじゃないな
[メイン3] シャンクス : 空が切れる感覚、コイツは“剣士”として出来る
[メイン3] シャンクス : “海賊”のおれじゃ測り切れないところがあるかもしんねェな……
[メイン3] シャンクス : 「だが……」
[メイン3] シャンクス : 勝ちを譲るのもつまんねェだろ?
[メイン3] シャンクス : 刃に赤い雷が走る
[メイン3] シャンクス : 「“失せろ”」
[メイン3] シャンクス : 真紅の稲妻を纏った斬撃が瞬間、連続で飛び交う
[メイン3] マスタースラッシュ : 真紅の一閃と、漆黒の一閃。その応酬は限界にまで圧縮された時間の中で互いに打ち合い。
[メイン3] マスタースラッシュ : だが、それでも最後には。
[メイン3] マスタースラッシュ :
[メイン3] マスタースラッシュ : 女の剣が半ばから折れて、終幕した。
[メイン3] マスタースラッシュ :
[メイン3] マスタースラッシュ : 「素晴らしい」
[メイン3] シャンクス : 「……」
[メイン3] シャンクス : 「……いや」
[メイン3] マスタースラッシュ : 折れた剣の柄を雪上に放り投げ、拍手を送る。
[メイン3] シャンクス : 「それはこっちのセリフだ」
[メイン3] マスタースラッシュ : 「ふふ、ありがとうございます。かのシャンクス様のお眼鏡にかなったのなら、この小太郎。身に余る光栄です」
[メイン3] シャンクス : 「会ったのがここじゃなけりゃなァ……」
[メイン3] マスタースラッシュ : 「時の運ばかりは仕方ありません。しかし、得物がなくなってしまいました」
[メイン3] マスタースラッシュ : 「名残惜しいですが、今はこれで」
[メイン3] シャンクス : 「おまえみたいな若い剣士がいるなんて知ったら、アイツ泣いて喜ぶぞ」
[メイン3] シャンクス : 「……いやァ、アイツに目をつけられたらロクなことにならねェから、これはこれでいいのかもな……」
[メイン3] マスタースラッシュ : 「ふふふ、なら、御目通りできるその日を夢見ておきます」
[メイン3] マスタースラッシュ : 「いずれ、交わるでしょう」
[メイン3] マスタースラッシュ : 「天へと至る剣の道、道程は無数にありますが……」
[メイン3] マスタースラッシュ : 「天は常に一つです」
[メイン3] マスタースラッシュ : そういって、一礼をすると……女は踵を返し。
[メイン3] マスタースラッシュ : 吹雪の中へと消えていった。
[メイン3] シャンクス : 「道を極めたものがたどり着くのはいつも同じって奴だなァ……ハハハ」
[メイン3] シャンクス : 「……さて」
[メイン3] シャンクス : 吹雪の中、立ち尽くして
[メイン3] シャンクス : 「……ここ、何処だろうな?」
[メイン3]
シャンクス :
[メイン3]
シャンクス :
[メイン3]
シャンクス :
[メイン3] 黒江 : middle『宝石探し』登場:任意
[メイン3] 黒江 : 52+1d10 登場/リザレクト (52+1D10) > 52+9[9] > 61
[メイン3] エリー : 40+1d10 (40+1D10) > 40+2[2] > 42
[メイン3] 黒江 :
[メイン3] 黒江 :
[メイン3] 黒江 :
[メイン3] 黒江 : むやみやたらに探しても仕方がない。
[メイン3] 黒江 : というわけで、二手に分かれて探すという手筈になっていた…のだけど。
[メイン3] 黒江 : ……猛吹雪、視界が狭まれて一人になってしまう。
[メイン3] 黒江 : 黒江はどうするでもなく、ただ立っていて。
[メイン3]
黒江 :
……さっきまで三人でいたのに。
急に一人になると……なんだか、寒さが余計冷えるような…
[メイン3] 黒江 : 「藤丸さん……?エリーさん……?」
[メイン3] 黒江 : そうして、顔を曇らせながら辺りを見回すと。
[メイン3] 黒江 : ふわり、鼻孔をくすぐる匂い。
[メイン3] エリー : 「あ~、やっと見つけたわ~♡」
[メイン3] エリー : 後ろから甘い声が響く。
[メイン3]
黒江 :
「すんすん……あ」
そのまま、鼻をならしながら。
[メイン3] 黒江 : 甘い匂いと甘い声が、背後から感じられて。
[メイン3] 黒江 : 「こ、こんにちは…エリーさん…」
[メイン3] 黒江 : 「……はぐれてしまってた、みたいですね」
[メイン3] エリー : 「そうね~、血の兄弟と虹の香りがあったからすぐ合流出来たけど、立香ちゃんはまた探さないと」
[メイン3]
黒江 :
「これも…エフェクト……」
鼻をくすぐる甘い匂いは、どこかとらえるように。
[メイン3] エリー : 「うふふ、少しは安心できたかしら?」
[メイン3] エリー : 「1人で寂しいかと思って、落ち着くような甘い香りを出してたの♡」
[メイン3]
黒江 :
「…はい、大分」
……どこか不安になっていた気持ちは、その甘い二つのもので誤魔化されてたように。
[メイン3] 黒江 : 「え、寂しい……」
[メイン3] 黒江 : 「……見抜かれて、ましたかね…?」
[メイン3] 黒江 : おどおどと、声を少し抑えたまま。
[メイン3] エリー : 「あら♡私だったら寂しいわよ、悪天候の中1人で放り出されたら♪」
[メイン3] 黒江 : 「え、そうなんですか……」
[メイン3] 黒江 : 「…てっきり、私と違って…エリーさんみたいな…大人っぽい人は、そんなことないのかと…」
[メイン3]
黒江 :
事実、私はこんな所に一人で放り出されて寂しかった。
……”自分の意志”で、進まないといけないから……
[メイン3] エリー : 「そんな事ないわよ、私誰かと一緒にいないと寂しくてどうにかなってしまいそうな存在ですもの♡」
[メイン3] エリー : 「……」
[メイン3] エリー : 「少し歩きましょうか?」
[メイン3]
黒江 :
「寂、しい……」
藤丸さんから言われたその言葉を、もう一度思い浮かべながら。
[メイン3] 黒江 : 「…あ、はい…!」
[メイン3] 黒江 : 不安がっていた顔が出てたのを見抜かれた…のかな。
[メイン3] 黒江 : すぐには歩けずに、ぼおっとしたまま。
[メイン3] エリー : ……歩幅を合わせて、寒空の下を一歩一歩歩く。
[メイン3] 黒江 : せっせと、ざくざくと雪を踏んでいく。
[メイン3] 黒江 : 「……あの…」
[メイン3] 黒江 : ぼそり、口に出ながら。
[メイン3] エリー : 「ええ♡」
[メイン3] 黒江 : 「……エリーさんは、寂しいって言ってました、よね……」
[メイン3] 黒江 : 「それが、UGNにいる…理由…なんですか…?」
[メイン3] 黒江 : 「あと、今…私とよくしてくれるわけ、でしょうか…」
[メイン3]
黒江 :
……こんな吹雪の下だからか、一人”じゃない”からか。
なんだか、不安な気持ちが口をついて出てくる。
[メイン3] エリー : 「ん~、まず1つ目の質問から答えましょうか」
[メイン3] エリー : 「寂しいからUGNに居るわけではなくて、UGNが存在できなくなると結果的に寂しくなるから所属してる……かしらね?」
[メイン3]
黒江 :
「は、はい…!」
こくり頷き、その話を聞く。
[メイン3] 黒江 : 「……UGNがないと、寂しくなってしまう…」
[メイン3] 黒江 : 「……それは、FHじゃ代わりにならない…んですか…?」
[メイン3] 黒江 : ふひゅう、声と共に漏れ出る息が冷えていて。
[メイン3] エリー : 「そうねぇ……」
[メイン3] エリー : 寒空を見上げる。
[メイン3] 黒江 : 「……」
[メイン3] エリー : 「やっぱり誰かが訳も分からず傷ついて、自分の日常を失う……そういうのが嫌だからかしらね?」
[メイン3] 黒江 : 「誰かの日常が、失う……」
[メイン3] 黒江 : 「…なる、ほど」
[メイン3]
黒江 :
……彼女、藤丸さんも言っていたような…
『誰か』が心配になるその言葉……
[メイン3]
黒江 :
「……あっ、話割り込んですみません!二つ目は…どうなんでしょう…?」
ぺこり、頭を下げつつも促して。
[メイン3] エリー : 「良くしてくれる訳?それは簡単よ♡」
[メイン3] エリー : 「立香ちゃんの心が美しいと思ったから……ね♡」
[メイン3] 黒江 : 「藤丸さんの心、が…」
[メイン3] 黒江 : ほわぁ、と息を吐いて。
[メイン3] エリー : 「FHの貴女を無力化すると私が言った時彼女なんて言ったと思う?」
[メイン3] 黒江 : 「えっ…な、なんでしょう?わかりません…」
[メイン3] 黒江 : 特に思いつかなかったからそのまま。
[メイン3] エリー : 「まだ貴女は何もしてない、やるという証拠もないのに倒すのはだめだ~って」
[メイン3] 黒江 : 「……」
[メイン3] 黒江 : また、口が開いたままになる。
[メイン3] 黒江 : そして。
[メイン3] 黒江 : 「……そんなの…どうして…言えるんでしょう」
[メイン3] 黒江 : 「…私は、『FH』でしかないですし、テロ活動だってやってます…」
[メイン3] エリー : 「それはね……簡単」
[メイン3] 黒江 : 「……」
[メイン3] エリー : 「自分の中に揺るがない"信念"があるからよ」
[メイン3] 黒江 : ぱたり、と…エリーの方を向いて。
[メイン3] 黒江 : 「…信念」
[メイン3] エリー : 「ええ♡自分の想いを貫き通すその心♪」
[メイン3] 黒江 : 「…私には、ないもの…」
[メイン3] 黒江 : 「…あのっ…!」
[メイン3] 黒江 : エリーのその言葉に、思わず声が大きくなり。
[メイン3] 黒江 : 「……私は、そんなものありません…!」
[メイン3] 黒江 : 「FHだって、覚醒してから拾われたのがFHで……自分の身可愛さで、他人の『日常』を壊していました」
[メイン3] エリー : 彼女の顔を微笑みながら見つめる。
[メイン3] 黒江 : 「それは、自分の意志でもなくて……ただ、流されてままで……?」
[メイン3] 黒江 : その崩れない微笑に、言葉が止まって。
[メイン3] エリー : 「心に聞いてみて」
[メイン3] エリー : 彼女の胸元に手を当てる。ドクン、ドクンという心臓の音が伝わる。
[メイン3] 黒江 : 「……私の、心」
[メイン3] 黒江 : 当てられたその手をじっと見つめながら。
[メイン3]
黒江 :
……私は、諦念すらもない、ただ流されて生きてきた。
これまでも、きっとこれからもそうだと思っていた、けど…
[メイン3] 黒江 : じゃあ、そこにある…私の宝石はくすんだまま、二度と輝かないんだろうか。
[メイン3] 黒江 : 「……私の心は」
[メイン3] 黒江 : 「…流されないようなものを……見つけたような気がします」
[メイン3] 黒江 : 「…なんと、なくですけど」
[メイン3] 黒江 : その輝きが、くすんだままというのは。
[メイン3] 黒江 : ”揺るがせたくない"。
[メイン3] エリー : 「ん、よく言ったわ♡」
[メイン3] エリー : 手を離し、彼女の瞳を見つめる。そこに映るのは……
[メイン3] 黒江 : 降り続ける白に反するように。
[メイン3] 黒江 : 黒々とただ真っすぐに輝く宝石。
[メイン3] 黒江 : 私はこの輝きを濁らせたくない。
[メイン3] 黒江 : もう、私は”そう決めた”。
[メイン3] 黒江 : これからどうなるかは、私次第だって。
[メイン3] 黒江 : だから私は『翼』になって、羽ばたくだけだ。
[メイン3] 黒江 :
[メイン3] 黒江 :
[メイン3] 黒江 :
[メイン3] エリー : その後、立香の元へ向かう途中。
[メイン3] エリー : (……これは、もう必要ないわね♡)
[メイン3] エリー : 一瞬念じた後、私の感覚から"彼女"は既に消えていた。
[メイン3] エリー :
[メイン3] エリー :
[メイン3] エリー :